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 昨夜午前1時、となりの犬が吠えていた。ずーっと吠えていた。こんな時間になんだろうと思っていた。
 やがて階下で義姉と父の話し声がした。
「こっちの家にもいないよ。もう遅いから寝てくださいね。」と義姉。
「おう、寝るんだよ。」と父。義姉が帰ってから、玄関の引き戸があく音がした。父がまた外へ出たんだ。そうっと下へ行ってみると、テーブルの上に菊の枝とパッションフルーツの葉とネコ砂を団子に丸めたものが置かれていた。なんだこれ??
 不思議がっていたら、父が家の中に入ってきた。
「うさぎがいたんだ。俺はうさぎを飼っていたんだ。どこにいるんだ。えさをやらなくちゃいけねえ。」と言っている。
「うさぎはいたけど、40年も前の話だよ。外を見たでしょ、うさぎはいないでしょ。」と言って聞かせるが、
「そうかなぁ・・・。飼ってたんだよ。」
「昔の話で今は飼っていないんだから。もう遅いから寝てください。そんなかっこうで風邪をひくよ。」と部屋へ戻した。しばらく様子をみていたが、一向に明かりが消えない。
「風邪ひくから、とりあえずベッドへ入って横になってください。」とベッドのへりに座っている父に声をかけて、ベッドへ寝せた。

 本日受診日だと張り切って病院に行ったら、
「ご予約は先週でしたね。でも、せっかくお越しになられたので、受診できるように先生にお話してきます。」と受付で言われた。ええー、予約は先週だったの?!恐縮しながら待合室で待っていると30分くらいで呼ばれた。
「予約を間違えてしまって申し訳ございません。」と謝りながら診察室へ入った。そして、昨夜のことを話した。
「『せんもう』というようにむずかしいことばで言いますが、やさしいことばで言えば寝ぼけなんです。」
「ああ、まさに寝ぼけですね。」
「今が何時かわからないから、夜中でも動きまわってしまうんです。寝て起きると、夜なのか朝なのか、勘違いしたりしますね。」「これからはだんだんこういうことが増えるかもしれません。」
 うえー、夜中に出歩くことがしょっちゅうあっちゃぁたまんないよ。それに今回は母屋に行って、呼び鈴を鳴らしてうさぎがいないか聞いたという。夜中になんてまぁ迷惑なことだろう。
ねぼけていようがなんだろうが、ゴンタは父のことが好き
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[2014/10/11 22:18] 介護 | TB(0) | CM(0)